◎はじめに
わた わた🎶 どうもわたぼうです。
今期は最終39位という、自己ベスト更新でとても満足いく成績を出すことができました。とてもうれしいです。
今期使っていた構築はこれでした。

◎構築経緯
ぼくはレギュGでずっとザシアンを使ってきているので、今期もザシアンを使うことをまず決定し、型は後から考えることにしました。
①ザシアン軸を使う上でまず重要だったのが、S19の1位を機に台頭し始めたコライカミラッシャグライの並びに解答を出すことでした。
ザシアンがコライ、ラッシャにどうしても不利を取ってしまうため、ザシアンを中心にしてコライ軸に立ち回るのは難しいと感じました。
そこでまず、コライドン対策として炎テラスHB赫月ガチグマを使うことにしました。ガチグマはコライ受けとしてカバやラッシャと違い、自身が高火力を押し付けれるためサイクルを崩しやすく、また選出画面だとアタッカーにも見えるため相手がケアしづらい点が強力でした。
②コライドンはガチグマで受ければいいものの、取り巻きの特殊ポケモン(カミ、イーユイ、ガチグマ、ミナモ等)をどのように対処するかが問題でした。
これらのポケモンに対して、チョッキアシレーヌが非常に強く、ムンフォの圧力でコライへの引きを許さない点や、グライオンに対する解決力が高い点も強いと感じて採用しました。
また、ガチグマとアシレーヌが2体とも特殊で火力が高く、ヘイラッシャを自然に処理しやすいので、ザシアンを選出に絡められるようになったのが強力でした。
③対面性能が高く地面の一貫を切れて、対ミライ、黒バド、水ウーラ、炎ポンへの安定度が高くなる鉢巻カイリューを採用しました。
④襷枠として対面性能が高いパオジアンを採用しました。もともとは絶対零度での採用を考えていましたが、後述する理由から悪テラス×噛み砕く型にしました。
⑤次に、黒バド+水ウーラの並びを対策するため、この並びを上から縛ることができるスカーフハバタクカミを採用しました。エナジーではなくスカーフにした理由は後述します。
⑥ここまででヘイラッシャやアーマーガア、ママンボウサイクルの対処が難しかったため、ザシアンを電気テラス×みがわり型で採用することに決め、構築が完成しました。
◎構築コンセプト
「対面性能の高いポケモンで高火力を押し付ける対面構築」
鉢巻神速や氷柱、噛み砕く、テラスムンフォなど高火力を上から押し付けることで、急所や追加効果による上振れ勝ちもたくさん得られました。
◎単体紹介
・ザシアン

〈調整意図〉
・H: C252黒バドの+1アストラルビット確定耐え。鉢巻カイリューの地震を81.3%耐え。
・A: 11nで特化とほぼ変わらない数値まで確保。
・S: HAザシアンに多い素早さ173(準速オオニューラ抜き)を抜く素早さ174の耐久振りミライ、黒バドが一定数いたので、そこをさらに抜く175。
〈所感〉
構築の主軸です。
高火力、高耐久、火力耐久に振って余りある高い素早さ、優秀な耐性(特に毒びし無効が偉すぎる)を持つ素晴らしいポケモンです。
今回は対ヘイラッシャを強く意識した電気テラス×みがわりで採用しました。この型のザシアンはヘイラッシャを見ても気にせず選出できるのが強みです。
また、電気テラスは電磁波による負け筋を減らすことができたり、メタモンに変身されても巨獣斬が半減なため行動保証が持てます。地面弱点の一貫こそあるものの、そこを補えれば非常に強力でした。
みがわりはラッシャのあくびを透かせるのはもちろん、構築単位で重いキノガッサの胞子を解決できたり、宿り木系戦術にイージーウィンできたり、キョジオーンを型次第では一方的に倒せたりととても強かったです。
他にも、ハッサム対面で相手がバレパンで切ろうとしているときに、みがわり→電気テラスすることでみがわりを残して突破できたり、ランドロスの様子見とんぼ返りでみがわりを残せたりと、相手の想定していない勝ち筋を生む強力な使い方ができました。

〈調整意図〉
ミラーや遅いウーラオスを意識して準速AS。
耐久に振る案もありましたが、今回はカイリューミラーで強気に出たかったのでASにしました。
〈所感〉
ザシアンと組み合わせた際の相性補完が非常に強く、マルチスケイルによる行動保証の高さから鉢巻が使いやすいため崩し力がすさまじいポケモンです。
鉢巻逆鱗が受けポケモンに対して、フェアリーテラスじゃないなら押し切れて、フェアリーならザシアンが通るという関係性がとても強力です。(受けポケモンの鋼テラスが環境的にだいぶ少ないのも追い風です)
今回は技構成にアイススピナーを採用しました。軸のザシアンが電気テラスなため、厄介なランドロスを楽に処理できる手段が欲しかったためです。
特にザシアン軸ミラーで、初手のカイリューやランドに対して強い技を使いたいものの、逆鱗を発動してしまうと裏からザシアンに2ターン起点にされてしまうリスクがありますが、アイススピナーだとすぐにガチグマに引く動きができるのが強みです。
・パオジアン

〈調整意図〉
崩し性能を高めるためA特化。準速ミラーを意識して準速AS。
〈所感〉
もともとは零度を使うつもりでいたのですが、最終日前日にこの構築を調整していた際に、零度である必要があまりないことに気づきました。
まずヘイラッシャにはザシアンカイリューで充分対処できるため零度の必要がなく、他に撃っていた相手がラウドボーン、ルナアーラ、ルギア、日食ネクロ等だったのですが、これらは全て悪技が弱点なため、そもそも悪打点で殴ればいいことに気づきました。
そのため悪テラス噛み砕くで採用したところ、重かったラウドボーンの処理が安定するようになってとても強力でした。
カイリューの鉢巻逆鱗と同様で、パオジアンの悪テラ噛み砕くもまともに受けようとすればフェアリーテラスを強要するため、ザシアンとの相性がとてもよかったです。
水ウーラに非常に不利なため、水ウーラ入りに選出する際は後発から投げることが重要です。
技構成は、れろさん@H_HH_W がツイートしていたものを参考にしました。パオミラーへの打点と壁対策を兼ねているかわらわりはとても良いアイデアだと思ったので使わせていただきました。ありがとうございます。
・赫月ガチグマ

〈調整意図〉
・H: 月の光の回復量を最大にするためぶっぱ
・S: ミラー意識で12振り。残り全てB
〈所感〉
対コライドン決戦兵器型ガチグマです。
炎テラス×ゴツメによって、こだわり系やチョッキのコライドンに非常に強いです。
炎技を半減する目的なら水テラスでもいいのですが、コライ軸の取り巻きの炎オーガポンをケアするために炎テラスにしました。
構築経緯でも触れましたが、カバルドンやヘイラッシャと比べて、自身の殴る火力が高いため挑発やみがわりに強く、受け対策のグライオンなどを選出画面で誘いにくいのがHBガチグマの最大の強みです。
晴れ下では月の光の回復量が上がる仕様も、対コライドンにおいてとても強力で噛み合っています。
剣舞スケショのコライドンは怪しいものの、剣舞を見てからアシレやカミに引くことで対処していました。
ザシアンに対してもテラス次第では受けが成立するため、クッション役として、ザシアン軸ミラーではカイリューザシアンとセットで選出することが多かったです。
技構成について、ブラッドムーンと月の光は確定で、大地の力は鋼コライ、ザシアンへの打点で確定し、@1を真空波とあくびで悩んで、今回は襷パオ等の処理性能を上げる真空波にしました。あくびがほしい試合もあったので一長一短です。

〈調整意図〉
H: 総合耐久を意識してぶっぱ
C: なるべく高く(11n)
D: 気持ち程度に振り
〈所感〉
選出率は構築で一番低いものの、この役割はこのポケモンしか務まらない存在で、何度も勝利に貢献してくれました。
選出画面でパオ、水ウーラを牽制してくれたのも助かりました。
後述しますが、ホウオウ軸の受けループに選出した際も活躍してくれました。
このポケモンを選出するときはガチグマにテラスを切るため、テラスを切ることは無かったですが、水なら勝てた試合が一回あったため水テラスにしました。
・ハバタクカミ

〈調整意図〉
H: 16n−1(定数ダメ最小)
C: できるだけ高く11n
(テラスムンフォで無振り水テラス水ウーラ確定一発)
D: 端数
S: 最速スカーフウーラオス抜き
〈所感〉
黒バド、水ウーラの並びにとても強いポケモンです。
エナジーと比べたスカーフの利点として
①一度交代して次に出しても素早さが落ちない
②控えめで採用できるため充分な火力を確保したまま速さと耐久も両立できる
③読まれにくく奇襲性が高い
の3つがあり、期待以上の強さを発揮してくれました。
コライ軸相手にも選出することがあり、その場合は古代活性でCが上がるため火力が高くて強かったです(相手の活性カミには上から殴られるため注意)。
パワージェムはコライドン、炎ポン意識です。滅びの歌は展開系の構築や小さくなる戦術を対策できるのが強力でした。
◎選出
・対コライドン
ガチ+アシレ+ザシで投げることが多いですが、ランドロスがいる場合、たいていが草結び持ちのチョッキで不利になってしまうので、ランドがいたらカイリューを選出していました。
・対ミライドン
→ザシアン、カイリュー@1(ガチグマ、パオジアン)
ランドや炎ポンがいる場合は初手カイリュー、いない場合は初手ザシアンから入ります。
ミライ軸に炎ポンと水ウーラがいた場合、相手の選出が体感8割ミライ炎ポン水ウーラだったので、そのつもりで立ち回っていました。
壁(オーロンゲ)と組んでる場合は、初手のオーロンゲをリフレク下の巨獣斬で大きく削ったあと、パオジアンに即引きして(ここでソウルクラッシュは基本撃たれない)、かわらわりで倒すルートでイージーウィンが狙えます。
・対黒バドレックス
→ザシアン、カイリュー、パオ、ハバカミ
並びや型によって有利不利が分かれて、明確な対策はなく、アドリブで対処していました。
ママンボウと組んでいる構築には電気ザシアンが活きます。
・対ザシアン(ミラー)
→カイリュー、ザシアン、ガチグマ
ほぼ毎回この3匹で選出しました。相手のザシアンが速い剣舞水テラス型以外なら、先に展開されてもガチグマで切り返せるため、比較的安定して勝つことができました。
・対カイオーガ
→カイリュー、ザシアン、パオorハバカミ
スカーフ潮吹きをケアして初手はカイリューから入ることが多いです。
ブリジュラスがいた場合は持久力をケアしてハバカミを投げます。
・対テラパゴス
→ザシアン、カイリュー、パオなど
物理の高火力をひたすら押し付けます。
ラウドボーンを受けに採用している構築が多かったため、悪テラスパオジアンが活きました。
・対ホウオウ(受けループ)
受けループ側の選出はだいたいホウオウ、ラッシャ@1(ラッキーorクレベorグライ)ですが
受けル側が電気ザシアンを受けるには、だいたいヘイラッシャにテラスを切ることになり、ホウオウがテラスをしないため、ラッキーがいなければアシレーヌでかなり崩せました。
ラッキーがいる場合はクレベ、グライがいないため、鉢巻カイリューの逆鱗だけでも崩しが見込めます。
・対ムゲンダイナ
→カイリュー、ザシアン@1
ダイナ軸の受けループはかなり不利で、対策を積みきれず切り気味でした。
一応ダイナがフェアリーテラスを切ってくれれば電気ザシアンが通るため、そのルートで辛勝した試合も多かったです。
・対白バドレックス
→ザシアン、ガチグマ、パオ、カイリュー
宿り木白バドはみがわりで対処でき、その他は殴り合いで有利なため困ることは少ない相手でした。
対ルギア、ルナアーラ、日食ネクロ等は、構築が完成してからの試合数が少なくて書けることがないため省きます。
◎苦手なポケモン、並び
・ムゲンダイナやルギアの受けサイクル
対策を切っていたためほとんど勝てません。
これらの構築に勝つためにパオの瓦割り→絶対零度にする案もありました。
・鬼火黒バドレックス
いい対策が思いつかず最後まできついままでした。幸い、鬼火黒バド側がパオの不意以外の悪技を切ってきて噛み砕くで対処できたり、外しがあったりと、なんとかなる試合も多かったです。
・鋼テラスのディンルー
初手ザシアンを選出しているときにかなりきつかったです。
・速い剣舞水テラスザシアン
この型に剣舞を許してしまうと炎ガチグマが貫かれてそのまま負けます。
◎おわりに
ここまで読んでいただきありがとうございました😊
前期のS20は最後あまり勝てなくて、今期は満足いく勝ちが得られた理由を自分なりに考えてみました。
構築自体の完成度の差はもちろんありましたが、それ以上に、今期は苦手な受け構築が前期よりも減っていたことが大きいと感じました。
全対応できるのが理想ですが、禁伝環境で全対応はすさまじく難しいため、環境を見て多い構築を見極めるのは大事だと感じました。
では、構築記事を終わります。ばいばいわた!
P.S 構築作りで有益な情報をたくさんくれたマットさん@mattopoke、ありがとうわた!